鈴木 正規

SWAROVSKI JAPAN 株式会社
代表取締役社長
Biography

スワロフスキー・ジャパン代表取締役社長。東京で生まれ、ヨー ロッパで育ち、アメリカの大学を卒業後、日立製作所に就職。 その後、日本ロレアル、テスラ・ジャパンなどを経て2018年に スワロフスキー・ジャパン入社。2023年から現職。

日本には幼い頃から強い憧れを抱いていました。私は鈴木正規という日本の名前を持っていますが、大人になるまで日本に住んだことがなかったのです。母はオーストリア人、父は日本人です。東京で生まれ、すぐに父の仕事の都合でドイツに渡りました。その後はオーストリアなどヨーロッパのインターナショナルスクールで学び、アメリカの大学で国際経済学と経営学を専攻しました。

 当時のヨーロッパでは私のようなミックスの人は珍しかったのですが、アメリカに行くと文化の異なる人たちが共存していて、居心地がよかったですね。いろいろなカルチャーの人と話すことによって、刺激やインスピレーションを与えてもらいました。大学卒業後は日本に住んでみたいという夢を叶えるべく、日本で仕事を探し、日立製作所に就職しました。せっかく日本に行くのですから、外資系企業ではなく日本企業に入りたかったんです。

30 代半ばからは、サングラスやアパレルのブランド「オークリー」で、北アジアのマーケットの小売を担当しました。日本、韓国、中国のチームと関わり、国ごとにやり方を変える工夫をしたり、海外の手法を日本に取り入れたり、さまざまな経験をすることができました。3カ月に1度、アメリカ西海岸に出張していたのですが、そこで初めて電気自動車を知りました。テスラの創業者であるイーロン・マスクに興味を持ち、著作を読んでいたところ、米テスラ本社から直接声をかけていただき、 2016年にテスラ・ジャパンに入社しました。テスラは非常にユニークな会社です。独特な経営方針があり、目標達成のためにひたすら突き進むので、非常にスピーディーなんです。プライオリティをつけて、みんなでまっすぐ目標に向かっていくカルチャーでした。

当時は、電気自動車もブランド名もまだ十分認知されていない日本でお客様を増やしていくことに、やりがいを感じていました。そして、 年にスワロフスキー・ジャパンの代表取締役に就任しました。振り返ると、いろいろな業界のブランドを多岐にわたり手がけてきましたが、業界が違っても、仕事の 割は共通していると感じています。商品があり、価格があり、お客様がいる。それに対してどういう施策をとるかが8割です。残りの2割は、いかにブランド・商品の特徴に合わせて変えていくかです。お客様がその商品に価格以上の価値を見出し、ほしいと思えるような施策を考えればいいわけです。

いい商品をより多くの人に知ってもらい、喜んでもらう。小売業でいちばん大事なのは消費者の目線を忘れないことです。自分自身が商品を見てどう思うのか、お客様はどう思うのか。その原点をきちんと押さえることが大事だと思っています。

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